素直じゃない子は伸びない?納得しないと動けない子の頭の中

素直じゃない子は伸びない?数学的な考えをする子の頭の中

中2

数学的な考え方をする子は、
なぜ人の言葉で動かないのか。

前回の記事では、
国語が得意な子は
早慶受験に向いているのではないか

という話を書きました。

👉国語が得意な子は早慶受験向き?中1・中2のお母さんへ

なぜなら、国語的思考の子は、
先生の言葉をそのままイメージしやすいからです。

「このままだと厳しい」
「ここを変えれば届く」
「今はこれをやるべきだ」

そう言われた時に、
• 今の自分の立ち位置
• このまま行った未来
• ここを変えた先の未来
• 合格までの流れ

そういうものを頭の中で思い描きやすい。

そして、そのイメージがそのまま
構造化 につながり、
逆算 につながり、
行動 につながっていく。

だから私は、
中1・中2の時点で英語や数学が弱くても、
国語が得意な子は受験学年になると、
受験の全体像や、自分の進み方のイメージが整い、
動き出せる子が多いと思ってきました。

実際、英語の偏差値が20だったのに
塾高に合格した子の話を聞いた時も、
その子はもともと国語ができたと知って、
私はすごく納得したのです。

学力だけの問題ではない。
先生の言葉を自分の中でイメージできるかどうか。
それが、行動につながるのではないか、と。

数学的思考の子は、ここが違う

でも、数学的な考え方をする子は、
ここがまるで違います。

ここで「数学的」と呼んでいる子は、
教科としての数学が得意
という意味だけではありません。

表面の言葉をそのまま受け取るのではなく、
その奥にある本質や根拠を確かめ、
納得しないと動けない子のことです。

ここでは、
そんなタイプの子を「数学的」と呼んでいます。

数学的な思考の子は、
人の言葉をそのまま納得にはつなげません。

一旦、自分の中に持ち帰ります。

そして、
• 何を根拠にそう言えるのか
• それは本当に自分に当てはまるのか
• その方法は本当に妥当なのか
• どのくらいの確率でうまくいくのか
• それは最短ルートなのか
• もっと効率のいいやり方があるのではないか

そういうことを、
頭の中で何段階も検証しているのです。

だから、まわりからは
素直じゃない
頑固
人の言うことを聞かない
と見えやすい。

でも実際には、
ただ聞いていないのではありません。

そのままでは採用できず、
自分の頭の中で精査している のです。

そらまるは まさに数学的思考

そらまるが、まさにそうでした

私は長いこと、そらまるのことを
「頑固な子だ」
と思っていました。

大人の言うことを素直に聞けない。
自分流でやる。
だから遠回りする。
だから伸びにくい。

そらまるは、小さい時から、
勉強面だけでなく、スポーツでも
先生やコーチ、パパの言う通りにはせず
自分の考えた通りにしていました。

世の中でもよく言われます。
勉強でもスポーツでも
素直な子は伸びる、と。

だから、そんなそらまるを
「どうしてこうなんだろう…」
私は、長い間、そう残念に思ってきました。

でも、今なら分かります。

そらまるは、
ただ頑固だったのではなかったのです。

そらまるは、
人の言葉をそのまま採用できない
頭の働きを持っていたのです。

たとえば、先生が
「ボーダーが180点なら、
190点、できれば200点を目指そう」

と言ったとしても、そらまるはそこで

「じゃあ190点を目指そう」
とはならないのです。

そらまるの頭では、そこから検証が始まります。

• 合格点は本当に180なのか
• 190を取る必要は本当にあるのか
• 180を少し超えれば十分ではないのか
• その余分な10点、20点を取るために必要な勉強量はどれくらいか
• それは本当に効率がいいのか
• 合格に必要な最小限はどこか

つまり、
余裕を取ることを安心とは見ず、
余計な勉強量が増えること
と見るのです。

そらまるは、
余裕の勝ち方に価値を感じません。

それよりも、
どれだけ無駄を減らして
ギリギリの合格点で勝てること
そこに最高の価値を感じます。

ぴったりの勉強をしたい。
余分にはやりたくない。

そこには、
そらまるなりの合理性があったのです。

この感覚は、
先生の言葉から”確実に届く流れ”と
”余裕を安心”とイメージして動く国語的な子とは
かなり違います。

「先生が言ったから」は 数学的な子には響かない

これも、そらまるを見ていて何度も感じたことです。

たとえば、塾高の担任の先生が、
部活に入ることを強く勧めました。

理由は、縦のつながりができるから。

この学校に来たなら、
横のつながりだけでなく縦のつながりも大切だと。
先輩とのつながりが就職などで有利に働くのだと。

確かにそれは、
一般的にもよく言われていることでした。

でも、そらまるは入りませんでした。

なぜか。

そらまるの中では、また検証が始まっていたからです。

• 縦のつながりを使って就職した人は全体の何%なのか
• それを使わずに就職した人の方が多いのではないか
• 100%でない未来のために、入りたいとも思わない部活に自分の時間を投資する価値

思い返してみると、
そらまるは、小学生のときから
よく言っていました。

「ママ、情報をそのまま信じるな。
うまくいった話は広まりやすいけれど、
うまくいかなかった話は広まらない。

そして、
その人に合ったやり方が、
僕にも合うとはまったく限らない。

僕はその人ではないんだから。

これは、単なる反抗ではなく、
かなり数学的なものの見方だと思います。

成功例がある。
でも、それはその人の成功であって
自分に当てはまるとはまったく限らない。

うまくいく確率は?
母数は?
再現性は?
自分にあてはまるのか?

そういうふうに考えてしまうのです。

だから、
「先生が言ってたよ」
「先輩がそれで受かったよ」
「東大生が言ってたよ」
「テレビでやってたよ」

こういう言い方は、
数学型の子には驚くほど効きません。

その子の頭の中では、

それは、その人の話でしょう?
自分に当てはまるとは限らないでしょう?

と、すぐに検証が始まるからです。

でも、納得した時の爆発力はすごい

ただ、ここで大事なのは、
数学的な子は動かない子なのではない
ということです。

納得するまでは動かない。
でも、納得した時の爆発力はものすごい。

ここが本当に大きな特徴だと思います。

国語的な子は、
人の言葉をイメージし、
それを自分の中に取り込んで動きやすい。

だから受験では、
それなりの段階から流れに乗りやすい。

でも数学的な子は違います。
自分の中で「これだ」と判断するまでは、
なかなか動かない。

その代わり、
一度自分で納得して決めたことは強い。

誰かに言われたからではない。
自分で選んだ。
自分で採用した。
自分で筋が通ったと判断した。

だから、
そこからの集中力、持続力、やり切る力は
とても強いのです。

だから数学的な子は、
最初のエンジンがかかるまでが長い。

でも、エンジンがかかった後は強い。

私は、そらまるの
そういう場面を何度も見てきました。

数学的な子に伝える時は ふわっとした話では届かない

数学的な思考の子に、親が何かを勧めるとき、
伝え方はかなり大事です。

「先生がそう言ってたから」
「みんなそうしてるから」
「〇〇先輩がそれで受かったから」
「将来安心だから、将来有利だから」

こういう話だけを持っていっても、
まず響きません。

その子の中ではすぐに、
• 根拠は?
• 母数は?
• 再現性は?
• 自分にも当てはまるの?
• それが最適解なの?

という検証が始まるからです。

だから必要なのは、
• どういう根拠があるのか
• どのくらいの人に有効なのか
• どんな条件で有効なのか
• この子に当てはまりそうな理由は何か

そこまでセットにして持っていくことです。
すると、耳は傾けます。

それでも、採用されるとは限りません。
最後は、その子自身の検証が通るかどうかです。

実際、家庭教師の先生にも言われました。

そらまるに勉強法を提案する時は、
何を言われても打ち返せるくらいの
材料を持っていく必要がある と。

「すごくいいよ」だけでは納得しない。
なぜそれをやるのか。
このやり方のどこがいいのか。
何がどう違うのか。

その理由と意味と、
そして、そこに本人の納得までが必要なのだと。

別の先生も
「このやり方の方が早いよ」
と提案した時も、そらまるは「はい」と答えながら、

でも、実際にやる段階になると、
結局、自分のやり方で始めたとのことでした。

つまり、聞いていないのではない。
聞いた上で、検証し、採用しなかった のです。

数学的思考の子は、納得でしか動けない

今では、私は声を大にしてお伝えしています。

親や先生の言葉を受け取りにくい子に対して
「素直じゃない」「頑固」
とだけ言ってしまうのは、違うのではないか
ということです。
(昔はずっとそう思っていました)

その子たちは、
ただ反抗しているのではなく、
数学的思考の元、
自分の中の検証を通らないものを
どうしても採用できない のです。

そして、それはマイナスではありません。

むしろ、
その検証を通り、自分で納得した時には、
人の言葉を受け取って動く子とは
また違う種類の強さを見せます。

国語的な子には、
言葉をそのまま動力に変えやすい強さ がある。

数学的な子には、
納得したものを深く強くやり切る強さ がある。

どちらがいい悪いではなく、
頭の中で起きている流れが違うのです。

だからもし、お子さんが数学的な子なら、
「なんでこの子は素直に聞かないのだろう」
と見るだけではなく、

この子は今、自分の中で何を検証しているのだろう
と見てあげることが、とても大切なのだと思います。

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