中2必勝ジュニアと選抜合格基準 - ポジノー勉〜ポジティブ・ノー勉~

中2必勝ジュニアと選抜合格基準

中1

今回の記事に出てくる基準は、あくまでそらまるの時代の数字であり現在のものではありません。校舎にお問い合わせください。

ワセアカでの女子の本当の戦いは中2から始まる。

早慶下位クラスに属する男子より遥かに成績が良くても、女子は早慶クラスに残留することができなくなるのだ。女子は、男子でいえば早慶上位クラス以上、ここに属する成績をここから2年間継続し続けなければならない。それが女子の最低基準となる。

中2からの選抜合格基準

3月のある日、そらまるが先生から言われてきた基準である。

【中2】特訓クラス合格基準(選抜クラス)

駿台テスト

男子 偏差値52以上
女子 偏差値60以上

選抜テスト・難関チャレンジ

男子C合格以上
女子B合格以上

(判定はA~Eまであり、中1まではDまでが合格であった。)

そらまるはこれに対し、非常に驚いていた。

新中2早慶上位クラスに一緒に入ったモモコさん(仮名)は中1から一緒だけど、ずっと天才と言われてた。でもこれからは、モモコさんは偏差値60、B合格以上じゃないと早慶下位クラスにすら入れないんだよ。

僕よりめちゃくちゃ頭良くて僕よりめちゃくちゃいい成績取る子なのに、僕より下のクラスにいってしまうこともあるってことでしょ?なんで女子だけそんな厳しいの?


男子の世界では、お尻を叩かれながらしか勉強しないようなだらしない男子でも、早慶クラスの下位クラスにならなんとか繋れることがありがちであるが、女子の場合は「相当出来る子」「天才と呼ばれている子」という位置づけの子にしか、早慶クラスの席は掴めないという本当に厳しい世界なのである。

男子は慶應義塾、慶應志木、早稲田学院、早稲田本庄、早稲田実業のうち3校が男子校であるのに対し、女子は慶應義塾女子、早稲田本庄、早稲田実のうち女子高は1校しかなく、であるからして非常に狭き門なのである。

そうなるとやはり、女子の合格基準は遥かに高くなるのも頷けるものなのである。

このように、中2から早慶クラス合格基準に漏れ、レギュラークラス(Marchを目指すクラス)に入る女子が途端に多くなるわけであるが、そうである女子のレベルがどれだけ高いかをお分かり頂けたであろう。

女子の挫折

女子の場合は、高校受験で早慶を目指すより大学受験のほうが間口が広いと言われている。早稲アカでレギュラークラスに落ちたとしても、大学受験であったならそのレベルにある子が多いのである。

しかし、ここで心が折れる子が多いのも事実である。

ここに位置する女子と言うのは、今までずっと優秀だったのである。クラスでも1番2番をキープするような、そして真面目で規則正しく宿題をこなし、定期テスト対策なども万全を期すような、そんな一目置かれる優等生の道を歩んできた子が多い。

それが、この中2の早慶のふるいから漏れたとき、初めての挫折と言えるくらいの衝撃なのである。それは、ずっと娘に伴走してきた両親にとっても同じであろう。

「もう大学受験はしたくない」そう言って「入れる附属校に入る」という目標に変わることが「中2のこの挫折」によって、女子には多いのである。

中2の段階で?まだ2年もあるのに!と簡単に周りは言いがちであるが、クラス分けテストのたびに「どんなに頑張っても早慶クラスに戻れない」という状態は親子の心を疲弊させるのである。
早稲アカに通う女子は、その最たるものである。

早稲アカのクラス分けテストというものは、本当に魂をすり減らすものである。しかし「早慶受験を戦う者」として、早稲アカにいる以上避けては通れない道なのである。


さて、ここで大学受験という選択も視野に入れる場合もあるわけだが、その場合高校に入ってからまた大変な受験勉強をしなければならないということになる。だからこそそれは、本人に決めさせなければならない。
ここで親のできることは、フラットであることではないだろうか。

親が子供と一緒になって疲れ切り「もう入れるとこ入ろう」という諦めに似た言葉を発したり、「絶対早慶!大学受験も考えよう!」と親の気持ちを優先で誘導してはならない。とにかくフラットでいることが大事である。

子供は気持ちが折れたり立ち直ったりをしながら、大学受験も視野に入れるのか、それともどこかの附属高校で「進学校では学べない学習を学ぶ」という道を選択するのかを考えはじめる。そのとき、我が子がアドバイスを求めてくるそのときこそである。

「フラットな気持ち」のもとで一緒に考えてあげることが大事であろう。諦めを進めるのでもなく、押し付けるのでもなく、とにかくフラットに、そしてどの道であろうと親が応援してくれるということによって、子供は安心感と希望が湧いてくるものである。

親ができることとは「3年間応援だけする」ここに尽きるのではないだろうか。

中2必勝ジュニア資格の基準

またまた3月のある日、そらまるが嬉しそうに必勝ジュニアのプリントも持ち帰ってきた。

4月の日曜に2回、大きな会場で行われる英語と数学の集中特訓の授業である。

特徴としては
・エキスパート講師が始動
・開成・国立・慶女の入試問題レベルの内容
・開成・国立・慶女を目指すライバルに差をつける
・1つのテーマを集中特訓授業で完璧に
・近隣校舎のライバルと切磋琢磨できる環境

時間は13時半~16時、16時半~18時45分とあった。


この必勝ジュニアの資格対象は、以下3つの1つでもあれば対象者である

・選抜試験でSまたはAランク合格者 →そらまる対象者
・難関チャレンジ3教科偏差値60以上 →そらまる非対象者
・駿台3教科偏差値60以上 →そらまる非対象者

そらまるは、選抜試験で初めてA合格という奇跡を得ていたため対象者となった。それでニヤニヤと嬉しそうに帰宅したのである。

私も一瞬は喜んだが、しかし開成・国立・慶女レベルの内容を、「勉強面に全く自己管理ができていない」そして「今回運よく初めてA合格しただけであり他2つは基準に達していない」そらまるが受けるような授業であろうか。

そこで私は、さっそく数学担当の見守先生に相談した。

必勝ジュニアに参加する子とは

見守先生はこう話された。

「必勝ジュニアとは、筑駒や開成を受ける子に向けたものなのでとても難しい問題を出されます。そらまる君は、英語は楽しめると思います。でも正直、数学はちんぷんかんぷんかもしれません。

ハッキリ言って「まず君にはやるべきことがあるだろ!」って感じです(笑)

ただ、受けたいと本人が言うなら「君はまだそんなレベルではない」などと引き止める必要は全くありません。ハイレベルな問題を見て聞いて経験値を積むのは、全く無意味ではないです。みんなの凄さを知ることも、やる気のきっかけに繋がる時もあります。

ただ、これを受けたからといって、すぐにそらまる君の数学の成績に繋がるかというとそうではないということだけはご了承した上でご検討ください。」

そして、見守先生はこう続けた。

「では、必勝ジュニアとは一体何か。

うちの校舎は大規模なため、特訓クラスを開成国立クラスと早慶上位クラス、下位クラスと3つに細かく分けて授業を行っています。
しかし、小規模の校舎の場合、特訓クラスは1クラスなため、その中での1番の子と最下位の子の差がものすごくありまして、上位層の子達にはちょっと退屈を感じる授業になったりします。

そこで、この必勝ジュニアによって上位層の子達のレベルに合わせ、筑駒開成レベルの授業を受けさせるという意図があるのです。なので、うちの校舎でいえば、開成国立クラスの子達の授業難易度です。

しかし、うちの校舎は、レベル別にクラスを細かく分けているため、開成国立クラスの子達はその難易度で常に授業が出来ているため、うちの生徒たちには基本はこの必勝ジュニアは必要ないものと言えます。

でも「僕はこの基準に選ばれたんだ!」という気持ちにより、そらまる君に上昇願望が芽生えたことは素晴らしいことで決してマイナスなことではなく、引き止めてやる気をそぐより「受けてこい!」という応援は本人にも良い影響となるとは思います。」

とは言いながらも、最後はこのように話を終えた。

「ただ、今そらまる君に必要なのはやっぱり自己管理、それに尽きます。

「そらまるは、新クラスのみんなと授業中の理解力は変わらない。そらまるとの違いは、みんなはその授業内容を1週間で完璧に仕上げてくる、自己管理が出来ているということ。ここがそらまるとの違いだ」そらまる君にはそう言い聞かせています。」

上昇願望?

さて、ここまでを聞いてやはり早慶を目指すそらまるには、現実としては必要のない講座であることは理解できた。

というわけで、わが家としてはそらまるの「僕は基準に選ばれたんだ!」という上昇願望を「行ってこい!」と応援すること、ここに着目することとなった。

数日後の夕食時、そらまるが「必勝ジュニア、申し込んだ?」と私とスナフキンパパに聞いてきた。
以下、家族の会話を記す。

私:「まだだよ。そらまるのハッキリした意思をまだ聞いてないからさ。本当に行きたいなら申し込むよ!どうしたい?」

そらまる、無言。

私:「そらまるに任せるよ?」

そらまる、無言。

私:「ん?まあ、考えといて」

ご飯食べてんだけど、黙ってくんない?

私:「は?」

黙れっつってんの

この会話の流れ、おかしな話だと感じてくださる方も多いのではないだろうか。この頃の私も、まだまだそらまるの土俵にすぐおびき寄せられる母だったため、すぐに土俵に上がった。

私:「はあ???なんなの!!??」

パパ:「いいよいいよ、テレサ。そらまるから何かしら言ってくるまで、もうこの話はおしまい。行きたいなら自分から言ってくるだろ。言ってこなければ申し込まなきゃいいだけの話。」

こう制され、一旦フンと鼻息荒く土俵から降りようとした私の背中に

何時から何時?

私、またすぐ土俵を振り向き「13時半から5時間くらい」と答えると

あっそ。
じゃあ、その日曜は家勉無しか


そうか、そうきたか、そうくるわな。


私:「あのさ…先生からも言われてるよね?自己管理の大切さを。
例えば、日曜に勉強できないなら「土曜の勉強(90分)」に日曜の分をプラスして、そこで学校の宿題と塾の宿題を終わらせておく。これが自己管理ということだよ?」

無理。
ぼくと早稲アカとの約束は「塾のない日に90分勉強」だから
日曜は勉強しないし、土曜は90分のみ。
土曜の90分の中で、学校の宿題をします

ということは、早稲アカの宿題は月曜に回す=「当日やっつけ確定」と言うことになる。


私:「確かに早稲アカの先生との約束は「塾のある日は家勉しなくていい。だから火・土・日だけ90分家勉する」だよ。(中1のとき勉強をしないそらまるに対し早稲アカの苦肉の策)

でもね、状況によっては日をずらしたり、時間を変えたり、他の日に当てたりしながら、学校の宿題と塾の宿題の両方を丁寧に終わらせるよう自己管理しなきゃダメでしょ?」

そらまる、無言。

私:「今回、必勝ジュニアに行くのであれば自己管理してもらわないと、参加はさせられないよ?」

そらまる、無言。

「そもそもね、そらまるに今1番大事なのは「塾の授業を定着させるために宿題を丁寧にやること」だから、そこがまずは出来ていての参加資格なわけだよ。
そういう基本的なことをすっ飛ばして、開成レベルの講座に参加するなんて本末転倒だよ。6月のクラス分けテストにも悪影響でしかないよ?」

すると、そらまるはこう言った。

さ!お風呂いかなきゃ~。0時に寝る約束が守れな~い(笑)

そらまるは鼻歌を歌いながらお風呂へ向かい、お風呂をゆっくり堪能し、そしてこの話合いに対しついに何も言わず就寝した。



結局、そらまるは「塾のある日は勉強しない」を貫き、我が家が「上昇願望に乗っかって必勝ジュニアを申し込む」ことはなかった。

そもそも「申し込む必要性」も「そらまるのレベルにあった講座」でもなんでもなかったため「ちょっとひと騒動起きた我が家の必勝ジュニアの思い出の一コマ」である。



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