私は、自分に記憶力という才能があることを、そらまるを育てていく中で知っていく。
思い返せば、そらまるが赤ちゃんの頃、近所のママさん達といつも公園や、誰かの家に集まって遊ばせていたのだが、その時のママ同士で話した内容を、鮮明に覚えていたことから始まる。
何年も前に話した些細なことなども覚えているため「え?私、そんなこと話したっけ?よく覚えてるねー!」と驚かれた。
私には覚えていて当然のことだったのだが、そのときに一緒に居合わせた他のママ達は誰も覚えていないということが多々あり、「どうして皆んな覚えてないのだろう?真剣に聞いてないのかなあ?」と、不思議に思ってはいた。
早稲アカ面談での先生が話した内容の9割は覚えている
そして、その才能が開花したのは、早稲アカでの保護者会や個別面談での内容を、帰宅してからブログに残そうと文字に起こしたことがきっかけだった。これは、先生の話した細かな点まで私の頭には鮮明に残っているため、いともたやすい作業だった。
それをブログに挙げていると、ブログ仲間の皆さんから「とても参考になった、ありがとう」という言葉を頂けるようになり、人の役立つことができたことが嬉しかった私は、その後も呼び出しを受けるたびに、恩田先生や見守先生から話される勉強しない男子への心構えやアドバイスの内容を、バンバン発信していた。
そこで、ブログ仲間さんたちからこう言われたのだ。
「よくそんな細かな点まで覚えてるねー!私は、教室出たらもう細かいとこまで覚えてないわ。」
それは衝撃だった。私は、先生の話す内容を詳細に覚えていること自体を当前のことだと思っていたからだ。ブログ仲間さん達は教育熱心で、そして、ご自身も優秀な方たちであったが、優秀でもなんでもない私のほうが、この記憶力という点に関しては、彼女たちより遥か上を行く才を持っているとでも言うのか!?
しかし、付け加えておくことがある。この記憶力は、そらまるに関係することや、人から受けた相談事などにのみに発揮するようで、残念ながらその他のこと(勉強や仕事)には、一切発揮されないという特徴があった(-_-)
夏休み前半に担任から電話を頂き、言われた言葉の全てを記憶
以下、夏休みが始まってから電話にて、担任から頂いた言葉である。
「昨日そらまる君とチャットでやりとりし、今日学校に来てもらいまして、2時間程じっくりと話しました。
前期の成績について、どれだけマズイかの説明と、夏休みが始まってからどんな生活を送っているのかを聞きました。
まず今日は、現状をしっかりと分かってもらうために、本人に評価点と平均点を表にして書かせました。「こんなにマズイ状況なんだよ、わかったよね?じゃあ、今からどうしていけば良いか考えなきゃいけないよね?」と。
そしたら「テスト3週間前から個別に通います」と言うので、
君のご両親がどんな想いで、附属に入るために協力してきてれくれたか分かる?
附属に入れば通常は大学受験することはもう無いから、塾に通わせなくて済むわけだよ?
それなのに、たかだか定期テスト対策のために、また君を塾に通わせなきゃならないなんて、これは、当たり前のことじゃないからね?本来なら、自分でできることなんだからね?
これを感謝もせず、当たり前だと感じているなら大きな間違いだからね?
決して勧めてるわけじゃないけど、バイトもしないで、ただただ衣住食に困ることなく、朝は野球中継と共に起きて、お昼は用意されていて、おやつにジュースまで用意されていて、なに不自由なく過ごしていること、これは、当たり前のことじゃないからね?
せめて、君は家のお手伝いを何か1つでも、夏休み中はずっとするべきだよ?
3週間前から個別に通うからって、今は何もしなくていいってことじゃないんだよ?
テスト休み後から、そのまま夏休みに入って今まで、全く勉強してないなんて君は自分の置かれている現状をまだ理解してないのね?
今日から、前期の復習と後期の予習を少しずつ始めないと、後期のテストに間に合わないよ?と話しましたら、また「今日も帰ったら公園で野球する予定で…」と言うので「毎日野球して遊んでるの?小学生みたいだね!」と言ってしまいました。
今一番なにが楽しいか聞いてみたら「公園で野球とサッカーすることです」と言うので、高校生でまだこんな感じなのかあ…と、驚いてしまいました。
そらまる君は、すっっごく幼いです。
夏休みの生活を聞いたら、「野球中継の始まる時間に起きてる」とか「お昼ご飯、おやつ、ジュースは自分の好きなものが用意されてるから自分では買いに行きません」とか、「勉強は全くしてません」とか、私に呼び出された理由が理由なのに、何を隠すでも悪びれるでもなく、ありのままを、ま~素直に話してくれました。
ほんとに何も苦労した経験もなく、欲しいものはいつも手に入り、怒られることを気にかける必要もない、ひたすらにのびのびとした環境の中で育ってきたのだろうなと。
そののんびりさは、良い点でもありますが、現状をなかなか真剣に受け止めてくれない。
私が2時間かけて話しても、最後には「今日も野球するから勉強できないかも」と言われて、もう、驚きました。
「なに言ってんの!帰ったら勉強したらいいでしょ!」と言っても「あ、そっすね、ふふふ」と笑ってましたから、やるとは思えませんね。
そらまる君には、魔法の言葉はないなと思いました。私が今日、全力で伝えたからと言って、やるかどうか…やらないかなと思います。
ただ、私が担任として伝えるべきことは、今日全て伝えました。あとは、そらまる君本人に任せるしかない。
やはり、そらまる君には成長、これしかない。成長は必ず人を変えますから。
そらまる君は人からの言葉では変わらずとも、成長が彼を必ず変えると思います。
その為にもう1年が必要なら、それはとても意味のある1年ですから、ご両親で共有しておいて下さい。
ギリギリで進級するくらいなら留年させて欲しい、そのほうが本人の為だという保護者様もいらっしゃいます。また、ギリギリでもいいから、なんとしてでも進級して欲しいというお考えの保護者様もいらっしゃいます。そらまる君については、どうお考えですか?」
今なら、そらまるの成長の為には留年が必要だと、きっぱりと言える。しかし、それは、その1年を経験したからこそであって、この時の私は、担任のこの問いに、かぶせ気味で「ギリギリでも進級して欲しいです!」と答えた。
「そうですよね。私ももちろん生徒に留年をさせたくはないので、ギリギリでも上がれるよう、言い続けます。塾高は、補習や追試などは一切できないので、言い続けるというサポートしかできないのですが、これからもそらまる君に話し続けていきます。頑張りましょう。
とにかく、この2時間では掴みどころがなかったです。
真剣に聞いてくれるし、一見素直そうだし、こちらも安心して話し続けて「じゃあ頑張ってくれるね?」と聞くと、答えは「ノー」で、驚いちゃいますね。
なにを考えているやら分からない子で、こちらも心配になりました。
でも、私の話しにすごく笑ってくれたり、飼ってるワンちゃんの写真を見せてくれたり、人柄が可愛らしくて、そらまる君と話してると、とても楽しいんです。
これは、彼の最大の魅力ですね。」
他人の評価を気にしない、全ては自分軸の子の場合
このように、とても心配し親身になってくださり、夏休みが明けた後も、よくそらまると話してくださって、我が家にも何度も連絡をくださった。本当に担任の先生には、心から感謝しかない。
ここまで一生懸命話してくださっても、「頑張ります!今日から勉強します!」とは絶対に答えないそらまるに、担任の先生もついに「彼には成長しかない、成長こそが彼を変える」と仰ったが、まさにそうなのだ、ここまで分かってくれないそらまると対峙すると、そこに辿り着くのだ、私もその一人だ。
しかし、担任の怒られることを気に掛ける必要もない、のびのびした環境で育ったという、そらまるへの見解の1つだけは、それがそうではないというか、そこが非常にそらまるという人間を形作る本質的な部分であって、だからこそ、成長しかないと強く言える部分なのである。
そらまるは、怒られることを気にしない、怒られても全く根に持たないのである。
非常によく言えばであるが、相手の本質的な部分だけを見ることができるため、怒られることに納得のいく理由があれば、怒った相手に対し、それ以上の感情を全く持ち込まないという特徴が、小さい時からあるのだ。
例えば早稲アカでも、どれだけ怒られてきたか!隣の部屋まで聞こえる怒鳴り声でだ。塾が終わると心配した先生から電話がくることは数知れずだった。(生徒を怒鳴った後はフォローの為、必ず連絡がくる。)
しかし、本人はケロっとゲームをしながら帰宅する。そして「宿題をやらなかったから、僕が悪いから怒鳴られただけだよ。僕が悪いことしなければ、いつもは面白い先生だよ。」と言って、全く気にしていなかった。
このように、理不尽な扱いなら許さないが、怒られる理由に納得していると気にしない、相手を怖がったり委縮したりしないため、昔から怖い先生でも意に介さない子だった。
しかし、気にしないからこそ、何度怒られても宿題をやっていかないこと、遅刻することなどに繋がるわけだが、しかし本人は至って、自分を想ってくれているからこその喝であることをしっかりと理解できているのである。
じゃあ、なぜやらないのか。それは、そらまるの軸は自分でしかないということが答えである。
親、先生、友達、おじいちゃんおばあちゃん、親戚、誰から褒められても期待を受けても、それらに応える気は全くない。
周りの喜ぶ顔を見たいから頑張る、怒られるのが怖いから頑張る、友達に自慢したい、尊敬されたい、などなど、他人の評価によって動くことがゼロなのだ。
動くときは、シンプルだ。自分がそうしたいから。自分が楽しいから。自分が嬉しいから。自分が興味があるから。自分が手に入れたいから。
そらまるの全てのスイッチは、自分で押す以外ないのだ。
そこで、担任の先生が仰ったとおり「そらまる君に魔法の言葉はない。彼を変えるのは成長しかない」に結びつくのである。
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