私は以前から、
なんとなく感じていたことがあります。
それは、
国語ができる子は、
早慶受験に向いているのではないか
ということです。
私はこれまで、早稲アカでの、
中1から中3までのクラス推移と、
その先の合否の話を
何度も見聞きしてきました。
保護者会で聞いた合格者たち、
知り合いの家庭教師の先生が
受け持ったお子さんたち、
ご相談様のお子さんたち、
知り合いのお子さんたち、
同じ塾高生のお子さんたち、
こういった方々の
中1から中3までのクラス推移です。
そうやって
いろいろな子の流れを見てきた中で、
私はその思いを少しずつ強くしてきました。
私はこれまで、お客様にも、
「国語が強いなら、
全勝の可能性だってありますよ」
とお伝えしてきました。
どのお母さまも、最初は、
「いえいえ、うちは国語だけいいんです」
英語は苦手なんです、数学は苦手なんですと
お答え頂きました。
もちろん、英語や数学がいらない
という意味ではありません。
でも、
思った以上に勉強に取り組み始める子。
模試で早慶が合格圏内に入り込む子。
そして、全勝に近い形で受かっていく子。
そういう子たちを見ていると、
そこには、勉強面の力だけではなく、
相手の言葉を受け取り、
それを自分ごととして意味づけし、
行動に変えていく力
これらが大きく働いているように思うのです。
国語ができる子は、なぜ早慶受験に向いているのか
たとえば先生が、
「この夏が勝負だ」
「今のままだと厳しい」
「君はここを変えれば届く」
「とにかくこれを何周もしなさい」
と言ったとします。
国語ができる子は、
その言葉をただ“音”として聞かない気がするのです。
先生は何を伝えたいのか。
どこが核心なのか。
自分へのメッセージは何なのか。
そういうものを、ちゃんと受け取れる。
ここって、
実はすごく大きいのではないでしょうか。
受験で伸びる子って、
言われたことの“本当の意味”を受け取れる子
なんだと思います。
ただ「夏が大事らしい」で終わるのではなく、
「今の自分はここにいて、このままだと危ない。
でも、ここを変えれば届くのかもしれない」
と、自分の中で意味づけできる子。
模試の悪い結果や、先生の厳しい言葉も、
ただ落ち込む材料として受け取るのではなく、
ただ「なんとかなる」などの現実逃避するではなく、
“自分のここを変えろというサイン”
として受け取りやすい子。
そういう子は、やはり強い気がします。
逆算する力も、実はとても国語的
それから、
合格するにはどうしたらいいかを逆算する力も、
私はかなり国語的だと思っています。
逆算というと数学っぽく聞こえるかもしれません。
でも実際にやっていることは、
• ゴールをつかむ
• 現在地を知る
• 足りないものを見つける
• 優先順位をつける
ということですよね。
これって、説明文を読むときに似ていませんか?
• 筆者の結論をつかむ
• 文章全体の流れを知る
• 根拠や具体例を見つける
• どこが重要かを見極める
を読み解く力と、すごく似ているなと思うのです。
だから私は、
国語ができる子は、単に国語の点が高い
というだけではなくて、
受験そのものを読み解く器を持っているのではないか
と感じています。
もちろん、例外はあります。
でも、全勝していく子に国語が得意な子が多い、
私はそらまるの受験期にも、そう感じていました。
以前、中2の終わりに入塾し、
夏前までは英語の偏差値が20台だったのに
慶應義塾に受かった子の話を聞いたことがあります。
レギュラークラスのその子は
早慶を志望しており、国語はできました。
先生たちは、偏差値20台を見て
慌てて英語への取り組む必要性を
本人に伝えると、
夏休み最後の志望校判定模試では
選抜クラスへ上がったそうです。
私はその話を聞いたとき、すごく納得しました。
たぶんその子には、
• 先生が何を言っているのかが分かる力
• 今の自分の危機が分かる力
• やらされる意味が分かる力
• 頑張れば届くルートを頭に入れられる力
があったのではないか。
つまり、英語の学力そのものは低くても、
学力を引き上げる意味や理由を先生の言葉から受け取れる
そういった脳内の受け皿があったのだろう、
そう思いました。
それから、
12月あたりから
スマホやゲームを封印することを
塾の先生や親に申し出て預かってもらう、
そういったお話しを聞くこともあります。
そういった子ども達は
国語が得意な子によく見られました。
この子たちにも
• 先を見通す力
• 自分を客観視する力
• 今の自分に必要なことを行動に移せる力
• 合格から逆算して環境を整える力
これらを受け取れる器があるからこその行動だと、私は思います。
国語ができる子は、少し早熟に見えることがある
先生や親の言葉を“ただ聞く”のではなく、
その言葉の意味や背景まで受け取れる子は、
やはり少し早熟に見えます。
大人と対等に話せるように見える子がいるのも、
国語型の特性と無関係ではない気がします。
単に、それは
精神年齢が高いからとか、素直だからというだけではなく、
相手の意図や文脈を受け取りやすい子は、
自然と大人の話が通じやすく見える
そういうことがあるように思うのです。
国語が得意な子は、未来を頭の中で描きやすい
国語が得意な子は、普段から無意識に
• 場面を思い浮かべたり
• 人の気持ちを想像したり
• この先どうなるかを予測したり
• 書かれていない部分を補ったり
• 言葉から全体像を立ち上げたり
しています。
言い換えると、
見えていないものをイメージ化する訓練を、
日常的にしているようなものなんですよね。
だから受験でも、
• 合格する自分
• 今のままだと落ちる未来
• ここを変えたら届く流れ
• 先生が言っているルート
そういうものを
頭の中で描きやすいのではないかと思います。
受験で本当に大事なのは、
まだ起きていない未来を信じて、今動けるか
ではないでしょうか。
そのためには、
• 未来を想像できること
• 今と未来をつなげられること
• 自分の行動で変わると感じられること
それが必要です。
私は、この未来を脳内で作る力に、
国語力が深く関わっているのではないか
そう思っています。
国語が得意な子は、
言葉から未来の像を作ることができます。
だから先生の言葉も、ただ聞くだけではなく、
「あ、自分はこうすれば届くのか」
と脳内で映像化し、構造化できる。
その結果、
• 腹落ちする
• 危機感が本物になる
• 行動に移せる
• 修正できる
ということが起きやすい。
「自分は今ここにいる。
合格点まではここが足りない。
夏でここを埋める。
この先生の指示に乗ればいい。
だから今はこれをやる」
ここまでイメージできる子は、
やはり強いのだと思います。
この力は、
抽象を具体に落とす力とも言えるし、
やっぱりとても国語的です。
一言で言えば、
イメージ力は、受験においてものすごく大きい。
そしてそのイメージ力は、
国語が得意な子が持つ
「言葉から見えないものを立ち上げる力」
と深くつながっているのではないか。
私はそんなふうに感じています。
中1・中2のうちに見ておきたい、その子の“見えにくい強さ”
中2までずっとレギュラークラスだった子や
レギュラーと特訓を行ったり来たりしている子、
そういった子が中3に入って目覚めるケースは
実際によくあります。
そして、私がこれまで見聞きしてきた中では、
そういうお子さんたちに共通していたのが、
「国語だけはなぜだか、
大して勉強もしてないのに取れる」
と言われていたことでした。
英語や数学の今の数字だけを見ると、
まだまだぜんぜん届かなそうに見えているが、
でも、国語は取れている。
もちろん、
国語ができるだけで受かるわけではありません。
でも、
言葉を受け取れること。
まだ見えていない未来を思い描けること。
先生の言葉を自分事として受け取り、
行動に変えられること。
そういう力がある子は、
受験で伸びるための土台があり、
だからこそ、受験学年になったとき
自分が今からなにをすべきか理解が始まるのです。
だからこそ、
中1、中2のクラスや成績だけで、
その子の可能性を決めてしまうのは、
やっぱり早いのかもしれません。
もし、お子さんがそういう子なら、
その子の中にある”思い描く力”をどう生かしていくか。
そこに目を向けた関わり方やアプローチが、
とても大切なのではないかと私は思っています。
今回は、国語が得意な子の頭の中で、
先生や親の言葉がどう受け取られ、
どう行動に繋がっていくのかという話でした。
一方で、数学的な考え方をする子は、
これとは全く別の頭の中の働きがあり、
国語が得意な子とはまるで違う行動が
生まれていくように感じています。
こちらが、まさにそらまるです。
そのことについては、こちらに記事に書きました。
👉素直じゃない子は伸びない?数学的な考えをする子の頭の中


