夏休みが明け、10月。早稲アカから帰宅したそらまるがこう言った。
「見守先生から、明日、自習室に来いって言われた。数学の解き直しが出来ていないからって。」
その報告を受けている最中、家の電話が鳴った。キ…キタ~!と心臓バクバクしながら受話器を取った。
解き直しをさせるために自習室へ呼ぶ
「そらまる君は、相変わらず宿題をきちんとこなせていない、要は解き直しが全然されていません。
解き直しとは、解けるようになるまで解きなおすことです。彼はそこをやらないんです。だから、解けるようにならない。
来週は、選抜テストです。
今週の日曜は、選抜テスト対策が13時から18時までありますが、そのあとを待ち受けて、そらまる君を自習室にさらうつもりでおりました。
そこからは21時まで、みっちり解き直しをやらせようと思っていたんですが、今日のそらまる君の内容を見て、それだけでは足りない!と思いまして、明日とそれから来週も来れる日を聞き取りして、自習室に呼び、解き直しをさせたいと思っています。宜しいでしょうか?」
この頂いた電話に、私も気になっていたことを相談をさせてもらった。
それは、そらまるの9月からの数学の成績の下降についてだ。
数学、8月までは小学生までの貯金(4月から9月までの偏差値の流れ)
そらまるは英語が得意だ。数学はまあまあ。国語が苦手。毎月行われる早稲アカの学力診断テスト(CT)の結果によって、そう思っていた。
<数学偏差値>(4月)55(5月)58(6月)58(7月)57(8月)56(9月)47(10月)47
9月からガタっと落ちている。元々、勉強を疎かにしているそらまるなので、先生に対して苦情だとかそんな気持ちは1ミリもなく、本人の演習不足でしかないと思っていた。
この日、見守先生に解き直し不足と説明を受けたことに心から納得し、この突然のガタ落ちについても、見守先生のご意見を聞かせて頂いた。
「そらまる君は、8月までは適当でも、小学生の時の貯金でなんとか出来ていたんですが、9月から中学生の範囲になり、これまでと同じように解き直しをせず、いい加減なままいたことで、途端に落ちているんです。
解けなかった問題は、解けるようになるまで解き直す、これ以外ないのです。
今までのように、そこを面倒くさがって、すっ飛ばして、逃げては通れない。それを今から本人に分からせていきます。ガンガン解き直せ!とやらせていきます。」
授業で習ったことを次の週までに定着させてくるだけ
この自習室呼び出しは、3年間続いた。1年生の時を担当した見守先生も、2年3年の2年間担当した恩田先生も、どちらの数学の恩師も、同じことを言っていた。
「そらまる君を自習室に呼んで、みんなと違う特別な問題を与え、勉強をさせているわけではありません。
ただ、出された宿題を雑にではなくしっかり解き切る、間違えたら定着するまで解き直す、それだけをさせているんです。
成績を伸ばすには、それだけなんです。
それを自分で自宅で出来る子もいますが、そらまる君は、それが出来ないので自習室に呼ぶんです。
それが出来ない子は、他にも何人もいます。そういった子たちは自習室に呼んで、このように宿題をしっかりとさせます。
私たちも忙しいので、ずっと横に張り付いているわけではありません。終わったら見せに来るように言って席を離れますが、それでも監視されている気にはなるので、きちんと集中してやって、見せに来ます。
途中式などもしっかり書かれてるか見て、できてなけれなやり直しなので、きちんとやってきます。」
自習室で宿題を定着まで行うことで、下降していた数学の偏差値が(11月)60(12月)59と回復した。
しかし、残念なことに、テストが終わると「もう行かなくてもいいだろう」と、勝手に判断し、自習室へ行かなくなるのがそらまるだった。
そしてまた、宿題を当日やっつけでやる、元の雑男(雑な男)に戻っていくのであった。
このように、監視下でしか勉強ができない、しかもテストが終わるたびに勝手に自習室をフェイドアウトするそらまるは、今後も安定感無く、乱降下を繰り返すのであった。
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