テスト後に自己採点をする子と、しない子がいる。
「点数が気になるから確認する」
「クラス基準に届いているか知りたい」
そういう子は、自然と自己採点をする。
しかし一方で、
まったく自己採点をしない子もいる。
実はこの違いは、ただの性格ではなく、
“物事の捉え方”に深く関係していると感じた。
この記事では、自己採点をしない息子の考え方と、
そこから見えてきた子どもたちの違いについてお伝えします。
【中1】第二回駿台結果
8月に行われた駿台模試の結果である。
ちなみに、早稲アカでは駿台の対策はしない。
某大手の他塾では、
駿台対策をするというところもあるようだが、
早稲アカでは、駿台の対策はなかった。
校舎によって多少の違いはあるかもしれないが、
私の知り合いのいくつかの他校舎でも、
駿台の対策はされていない。
さて、結果はこちら。
英語 偏差値61前半 評価B
数学 偏差値46後半 評価C
国語 偏差値40後半 評価D
3科 偏差値51前半 評価C
前回より英語が落ち、数学が上がり、
3科平均はほとんど変わらなかった。
とにかく国語が非常に苦手であり、
足を引っ張る教科であることは、
ここから3年間、ずっと変わらなかった。
早慶を目指すための「2強戦略」
そらまるは、英語だけは強かった。
しかし、見ての通り、国語が最弱だった。
そこで、早稲アカとしては、
早慶を目指す上でのそらまるへの作戦として、
とにかく数学を引っ張り上げること
と、3者会議で決まった。(英・数・国の先生たち)
この作戦は、
そらまるの数学の解き方を見て、
数学担当の見守先生の見解から決まった。
「そらまる君は、理解力は早くないので、
授業内では理解できないことが多いです。
ただ、あとで補習して個別に教えると、
「あ!」と気づきがあり、理解します。
別に、それでいいんです。
結果的に理解ができて、
テストで取れればいいんですから。
それから、
じっくり正確に積み重ねて解く力は弱いです。
ただ、閃きのほうの力はあります。
なので、”早慶の数学”は解ける子です。
逆に、”Marchの数学”のほうが
解けないでしょうね。
でも、それでもいいじゃないですか、
早慶を目指しているわけですから。
もちろん、選抜クラス(特訓クラス)には、
じっくり説く力と閃きと、両方できる子が多いです。
でも、そこは、
大得意の英語を武器に戦えばいいんですよ!
そのためには、
数学で、偏差値55は安定して取れるようにしておきたい。
やっぱり早慶は、1強では無理です。
2強でなんとか1勝できるかどうか
という厳しい世界なので。
とにかく、そらまる君は、
きちんと定着までやる作業さえすっ飛ばさなければ、
数学の力はあります。」
駿台模試の「中1の数学」が難しい理由
しかし私は、
見守先生の「そらまるには数学の力がある」
という言葉に、疑問を感じた。
駿台模試で、
1回目はD判定、2回目はC判定であって、
どこに力があるというのかと。
見守先生は、こう答えた。
「駿台模試の中1の数学の内容は、
習ってもいない、非常に難しい問題ばかりなんです。
これは、
私立中学受験のための特殊な問題を
勉強してきた子にしか解けません。
だから、
中学受験していないほとんどの子たちは、
出来てなくて当然なので、
そこはご心配なさらないでください。
現時点での問題は、
選抜テストと難関チャレンジが取れているか
です。
そこで取れていないと、
今学んでいる中1の数学が理解できていない
ということになります。」
数学は、
中学受験した子に最初は出遅れるが、
中2からだんだん追いつき始める
そんなふうに言われていることを、
私自身の受験仲間である先輩ママたちから
聞いたことがあった。
それがこのことなのかと、
この見守先生のお話で繋がった。
しかしそれは、
定着までしっかりコツコツと取り組む子の場合
であるということを、
私は、勉強しないそらまるを見て、
実感することとなる。
なぜなら、
そらまるがその層に追いついたのは、
中3の、まさに1月半ばであったからだ。
コツコツ頑張れるタイプもいれば、
崖っぷち、土壇場、火事場
そんな場所でしか頑張れないタイプも存在するのだ。
本当に個人差が凄すぎるため、
全ては、その子による。
これに尽きるのではないだろうか。
なぜ自己採点をしないのか|子どもそれぞれの理由があった
さて、そろそろ、本題に入らせて頂こう。
なぜ、” 自己採点をしないのか問題 ”
についてだ。
私は、ある日、真っ向からそらまるに聞いてみた。
すると、そらまるは、
こんな考えを投じてきたのだ。
「自己採点して点数が分かったところで、
テストをやり直せるわけでもない。
今知ったところでどうにもならないことして、
一体なにになるのか。
それを見て
「基準に達するか」を予想して
騒いでる人達もいるけど、
そんなの、ただの予想に過ぎない。
そんな実際のことでもないことを
考えてる時間が無駄すぎないか?
それに、自己採点して、
実際は正解したものを勘違いして×にしちゃって、
もしそれを解き直しなんてしちゃったら、
正解できたものを2回も解いてたことになる!
そんな無駄なこと絶対に嫌だ!!!
だったら、結果が戻ってきてから、
本当に間違えてるものだけ解き直すほうがいい。」
まさに、
そらまるらしい理由である。
そらまるは「無駄な時間」を、
世界1嫌う子だ。
テストの範囲ではないページを、
間違って練習してしまったとき、
「うわーー!!!
無駄なことしたーー!!!
この時間ゲームができたじゃないか!!!
僕の時間を返せーー!!!
ふざけるな!!!」
と、この世の終わりかというほどの
大絶叫をし、怒り、悔やむ男である。
名付けるなら、
”自分の時間を
無駄にしたくない自己採点しないっ子”
である。
さて、
このそらまるの心理とは全く違う、
丸つけしない問題を抱えているご家庭もある。
私の友人の、女の子のお子さんだ。
この子の場合は、
結果を知りたくない。
なぜなら、クラス落ちが怖いから。
”現実逃避自己採点しないっ子”
である。
このように、
自己採点しないと一言で言っても、
その理由は、それぞれ違う。
”丸つけこそ正義”
もちろん、そうだ。
しかし、子どもそれぞれに
”自分なりの理由” があるのだ。
そこに届くような
効果的なアプローチをしない限り、
一辺倒な言葉掛けでは、
響かなくて当然ではないだろうか。
” なぜ丸つけをしないのか ”
まずは、
気楽な空気感の中で
聞いてあげるのはどうだろう。
そして、親は、
そこに一段下がって、
一緒に話してあげることが
大切だと考える。
そんなそらまるであったが、
いつも駿台模試後には、
問答無用そのまま校舎に戻るよう言われ、
解き直しをさせられていた。
しかし、
恩田先生から、怒りを必死に抑えた声で
「そらまる君は帰ってますか?
解き直しにまだ来てません。
どういうこででしょう?
すぐ来るよう伝えてください(怒)」
ということは、たびたびあった。
そらまるの携帯に電話すると、
「あ…忘れてた…。今から行く…」
友達との楽しいランチから急展開、
雷を落とされながら
自己採点していたそらまるであった。
結局すべては「自分ごとにできるかどうか」
全く違う理由である
丸つけをしないこの二人。
どちらもまだ、
自分事と捉え切れていない
という点は同じなのだと思う。
そして、それもまた
” その子の今 ” であり、
成長の途中にある姿なのだ。
子どもは、ずっと同じではない。
少しずつ、成長と共に変わっていく。
だからこそ、その途中にいる今を、
親が認めてあげることが大切なのだと感じている。
私から見て、
そらまるが物事を本当の意味で
自分事として捉え始めたのは、
ここから5年後、高校2年生になってからだった。
自分事になった瞬間、
人は自ら動き出す。
自ら勉強もする。
テスト結果を踏まえた行動も変わる。
だからこそ、思う。
伝わらない時期があるのも、
変わらない時期があるのも、
とても自然なことなだと。


