【中3・1月】受験期回想⑪ついに我が道を進み出した母子! - ポジノー勉〜ポジティブ・ノー勉~

【中3・1月】受験期回想⑪ついに我が道を進み出した母子!

中3

単元の見直しをしてからのそらまるの感覚としては「塾でのテストを解き解説を受ける授業、今までなら毎度30点台だったのが、単元見直ししてからの冬期講習では20点アップになってる」であった。

そして「なんかさぁ、塾では毎回過去問ばっか解いてるから、その時間に家で自分で復習してたほうがいーんじゃない?もう塾休むか?」とまで言い始めた。

いやいやいや、復習とは自習時間にするものだよ。でも今回で、復習の大切さが分かって良かったよね」という当たり前の話しを、入試1か月前にする親子であった。
そして、そらまるは、この話をする前日から塾カバンを自宅には持ち帰らず、車内に置きっぱなしにすると宣言していた。

だって、家帰ってからは勉強しないし、どうせ明日も塾なんだから、カバンを家に運ぶ意味がない

我が子に目覚めの兆しが見えたとき、親はあまりに期待しがちであるが、兆しの後の行動が大人の思い描くような、ザ・よく噂で聞いたりドラマなどで見るような目の色の変わった受験生になるに違いない!などと思い込みすぎないこと、これも子育てにおいての大切な学びである。

子供と先生との見解のズレ幅

30日から始まった正月特訓は、9時から18時頃まで授業であったが「帰宅後は勉強はしない」宣言を出したそらまるは、家で勉強は1秒もせず、紅白、ダウンタウンの24時間笑ってはいけないや、お正月番組を普通に見ていた。
もちろん、テレビを見たあとには、2時間の長風呂にもしっかり入るため、寝る時間も遅くなり、朝はギリギリに起きてレッドブルを飲みながら(本人の希望)授業1分前などにギリギリ滑り込むという日々を過ごしていた。毎朝大騒ぎの我が家である。

これも、目覚めの兆し後のそらまるであった。


そんな正月特訓も終え、続いて休みなく冬期講習後半戦に入る。こうして中3受験生は、年末年始と休む間もなく早稲アカへと通う。母も心休まる日はない。

その夜、恩田先生から久しぶりに電話が鳴った。忘れもしない、冬期講習最終日のことであった。

残り1か月となりますが、やはり、そらまる君に早慶の中で可能性があるのは、早大学院です。

前回の面談時に「慶應義塾は早大学院より解けている」とお母さんは仰ってましたが、そらまる君は点数の計算間違いをよくしていますよ。そらまる君が〇つけをして点数を付けたものは、必ず私が見直していますから。

やはり、ここから残り1か月間は、早大学院に絞って過去問を解き直しをするのがいいと思います。

しかし、そらまる君は相変わらずです。

相変わらず、過去問の解き直しはやって来なかったり、やったとしても精度が低い
残り1か月でそらまる君のこの性質を直すことは、もう無理なので、この性質とは最後まで付き合っていくしかない。

今日、授業後に、そらまる君に早大学院の今まで解いた過去問を渡して、それをきちんと丁寧に解き直すよう言います。


そらまるの「単元の洗い直しによって20点アップ♪」という見解と「そらまる君はやっぱり相変わらずです」という恩田先生の見解、あまりのズレ幅であった。

こうして、恩田先生からは、早大学院1本に絞られた。

ダメ出し

私は、この恩田先生の電話を静かに聞いていた。なにも反論もせず、黙って聞いていた。「そうですか。ご連絡を有難うございます。」そう言って、静かに受話器を置いた。

しかしさ、しかしよ?

人間てさー、いつもいつも「ここが出来てないここも出来ていない」とダメ出しばかりされていると、やる気失せるねー。
世のお父さん、お母さん、これを、我が子にしていませんかー?と、心の中で世界中に叫んでみた。

これは言うなれば、母のやさぐれであろう。

確かに、ダメ出しされた部分を直していけば向上するのであろうが、私という人間は、ダメ出しされると精神的にやる気がでなくなるという性質を持っている。遺伝したならば、そらまるもそうである。

そらまるには、淡々と恩田先生の話された内容を伝え、自習室に持参するものは学院の過去問となったが、この件を話している間、そらまるは「ふーん。ふーん。」と聞いてはいたものの「単元を洗い直したら成績が上がって、恩田先生が褒めてくれた!」と言ったときの、あの表情の輝きは消えていた。

もう早稲アカは、そらまるに慶應義塾高校の対策はしてくれない。そらまるの大本命、第一志望である慶應義塾高校の対策はせず、1強の子に向いているという理由で早大学院に絞ると宣言された。
こんなにも「不合格であろうと、慶應義塾高校を挑戦したい」と、こちらが強く言っているというのにだ。

しかし、それは、3年間頑張って来たそらまるに、早慶March全滅だけは回避させたい、という塾心である。分かっている。本当に感謝している。だから、母が少しやさぐれた無礼は、どうかお許し願いたい。

さて。

いよいよ、慶應義塾対策を、我が家は我が家で行うときが来たようだ。

家庭教師という選択

そらまるには2年前から「家庭教師の先生に教えてもらうという方法もある」ということは時折、たとえば送迎中の車内の中などで、さりげなく伝えていた。

私の周りでは、集団塾に通いながら最後の1年、または最後の2か月など、家庭教師をお願いしている友人が何人かいた。そして、その成果は、やはりそれなりにあるものであった。

そらまるも知る、昔よく遊んだその子供達の名前を挙げて「A君は、偏差値10位あがったんだよ」「B君は、集団塾ではこの位置にいたのに、〇〇高校と言う偏差値65以上の高校に入れたんだよ」などと、あえて聞かせていた。

「そらまるも試してみる?プロ家庭教師って、その子がどこからつまずいているのかを見抜いて、そこに遡って教えるから、テストで取れるようになるんだよ」と、いつも畳みかけるのだが「いらん。自分でできる」で終わってしまっていた。甘い話にそう簡単には乗らない、将来安心なそらまるだ。


このように、そらまるが「要らん」と断言し続けてきた家庭教師を呼ぶということに、はたしてOKを出してくれるどうか、そこが問題だった。


しかし、ついに、そのときは来た。


それは、そらまるをお迎えに行った12月前半のある夜のことであった。いつもと変わらぬその車内の後部座席から、おもむろにそらまるがこう言ったのだ。

ねえ。家庭教師に教わると、ほんとに成績上がるの?


きっと、恩田先生から「そらまる君には〇〇高校(Marchでそらまるの受かりやすい高校)です」とか「塾高に奇跡の合格はありません」などと言われ続けて、一見なにも動揺をみせていない普段通りのそらまるであったが、心の片隅ではじわじわと感じるものが大きくなってきていたのだろう。

そこに、母が前からたま~に言ってくる「家庭教師」というワードが、頭に浮かんできたのだと思われる。


私は、思わず振り向いた。そして「そうだよ。だって、そらまるが理解出来ていない部分を見抜いてピンポイントで教えてくれるんだから、今よりは上がるに決まってる」そう言うと、そらまるは

ふーん。まあ、じゃあ、呼んでみてもいいよ。その代わり、体験だけね。分かりづらかったら絶対に頼まないから、すぐに「やります」って返事しないでよ

そう母に釘を刺しながらも、家庭教師を体験することを自ら承諾した。
冬期講習は、18時から22時近くまであった為、家庭教師の体験授業は12月末の午前10時からの2時間と決定した。

そして、ここはあとでも触れるが、とても良い先生と巡り会えたことを感謝している。

いよいよ目前

恩田先生から「学院1本に絞る」という連絡を頂いた数日後の成人の日早慶シミュレーションテストが行われた。
このテストは、早稲アカ全体でのテストではなく、早慶クラスの生徒のみが受けるテストである。レギュラークラスの生徒も開成国立クラスの生徒も受けない、早慶を目指すクラスの生徒のみが受けるテストである。

そして、その20日後の1月第5日曜、または2月第一日曜に行われるのが、本当に最後の最後の早慶直前チェックテストである。この2つのテストによって、当日W出願してある高校(早慶とMarch)の、どちらを受けるか決めるというご家庭もある。その指針となるのが、この2つのテストだ。

家庭教師の先生に、まずは成人の日に行われる早慶シミュレーションテストを直前の目標とすることと、そして、ここから1か月は慶應義塾高校対策1本でとお願いした。
しかし、そらまるは「授業は分かりやすかったけど、でも、あのくらいなら自分でもできるから、回数はあまりお願いしなくていいよ」などと、この期に及んでもまだそんなことを抜かしていた。

本当に、恩田先生にいつも言われている通り「そらまる君は見通しが甘すぎる」極みであった。そもそもが楽天的で心配性のカケラもない性分であるため、どうも先のことを楽観視しがちなのと、自分への評価が非常に高いのである。


家庭教師の先生から、まずはテストまでに3回、2時間ずつの授業を受けたそらまる武将は、早慶シュミレーションの陣へと出陣していったのであった。


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