中学受験で早慶マーチを目指し残念だった子 - ポジノー勉〜ポジティブ・ノー勉~

中学受験で早慶マーチを目指し残念だった子

テレサの部屋

中学受験の【結果】を手にして、保護者の皆様は今、何を思うでしょうか。

わが家は早慶を目指したのが高校受験なので、中学受験での経験はありません。ですが、私の周りは常に誰かしらが中学受験生を抱えていて、いつもこの話題に触れない時はありませんでした。

ですから、中学受験がどれほど壮絶で厳しいものかを知っています。


今日は、とても仲の良い幼稚園時代からのママ友、真珠さん(仮名)のお話しをします。

兄は中高一貫校から大学受験、弟は中高一貫校から高校受験

真珠さんは二人の男の子のママです。兄弟は6歳差で2人とも中学受験をしました。
長男クンは4年生からサピックス、次男クンは4年生から早稲アカへ通いました。

6年生の段階では、長男クンはサピックスで下の方のクラス、次男クンは早稲アカで6クラス中3番目のクラスに在籍していました。上から2番目のクラスが早慶に特化した授業を受けられるそうですが、次男クンは3番目のクラスであった為、思うようには慶應の対策はできませんでした。

兄弟共に中学受験で慶應を目指しましたが、結果は残念となりました。


そらまるは早稲アカに中1の4月から入塾しましたが、3月の段階でクラス分けテストがあり、そこで4クラスに分けられました。
開成国立レベルクラス、早慶レベルクラス、Marchレベルクラス、進学校レベルクラスというレベル分けです。(中2からは早慶クラスは更に上位と下位に分けられました)

そらまるは、早慶クラスで入りました。このとき早慶クラスのメンバーのレベルとしては、私立中学受験はしていないが低学年から英検や数検などを取るためにずっと頑張っていた子、または高校受験を早々に視野に入れ入塾にめがけて1年間早稲アカで勉強をしていた子でした。

そして開成国立クラスのメンバーは、全員私立中学受験経験者のリベンジ組でした。
中受で開成が残念だった子、そして早慶マーチが残念だった子がこの開成国立クラスに入っていました。

これは何を意味するか。それは、中学受験で早慶Marchが残念だった子は、高校受験組の世界に入ればここに位置するということです。
中学受験をしていない子供達との差は、ここまで開いているということです。

親が自信を無くしている


私は、この早稲アカでの状況をとても仲の良い真珠さんに何度かしてきました。
でも、真珠さんはすっかり自信を無くしており、この話が腑に落ちるには至りませんでした。

そして、長男クンのときは合格を頂いた中高一貫校の推薦枠で再度慶應大学を目指すという目標の元、ご縁のあった中高一貫校に進学することを選びました。しかし、子供というのは親の思う通りにはなかなか進みません。長男クンは定期テストには全く身が入らず、大学は推薦枠ではなく一般受験を目指すという方針に変わっていきました。


【さて、真珠さんはなぜ自信を無くしていたか】

それは、我が子のサピックスでの立ち位置と、そしてもちろん中受の結果です。

それによって真珠さんは「高校受験で早慶を目指すなんて、うちの子には無理。大学進学率もそれなりに良く環境も整っている中高一貫校で、常に定期テストを頑張らせて推薦枠でのリベンジを目指す」という一択となっていたのです。

しかし、中学受験が思う結果にならなかったことで自信を無くすことはないのです。なぜなら、世の中の大多数の子は中学受験をしていないからです。

この大多数の子は、公立小学校での勉強以外は習い事や塾などで学びを得ている子が多いですが、それは中学受験組の勉強量の足元にも及びません。習い事や塾で出された宿題を1時間から30分程度するくらいです。(そんなにもやっていないかもしれません)

そんな中、中学受験組は3年間毎日重たい授業と重たい宿題を課せられていたわけです。6年生の1年間など中学受験しない子達と比べると信じられない勉強量です。この3年間の差はどれほどか。


これが実はどれ程の差をつけているか当の本人たちは全く気付かぬまま
うちは早慶マーチ全滅だった。そんな我が子が高校受験でリベンジなんてまず無理だから、ご縁のあった中高一貫校に進学して精神年齢も上がるのも期待して大学受験でリベンジする
という選択をしていくのです。

もったいないと思いませんか?※あくまで個人の意見です


中学受験をしなった子供達も、その後の6年間でどんどん追いついていきます。大学受験までにどんどん差は縮まり、そして大学受験で戦う頃にはもう「中学受験でのあの3年間の莫大な貯金」という差のない、まっさらな状態で戦うということになるのです。

しかし、大学受験に向け勉強を6年間しっかりすることこそが大切だと言う人もいます。考え方はそれぞれであり、どれも間違いではなくご家庭の方針です。ただ、こういう現実もあるのだということを知らない人があまりに多いので、ここで発信しようと考えました。


「そんなこと言われても、やっぱり早稲アカの上位クラスに入り込むなんて、それは中学受験で開成を目指すようなトップ層の子だけであって、ずっと真ん中あたりのクラスにいて早慶もマーチも残念だった我が子では話が違うはず…」

と、どこまでも自信が持てない方がほとんどだと思います。


真珠さんもまさにそうでした。


弟クンは、早稲アカ中学受験コースでは最後まで早慶を目指す2番手のクラスには入れませんでした。3番手4番手クラスをアップダウンしながら、そして6年生では3番手のクラスに在籍しました。そこではマーチの対策が主でした。

マーチの過去問は、青学、立教、中央などいつも合格点を取れていました。第一本命は慶應でしたが、立教池袋に合格を頂いたらそちらに進もうかとも考えていました。中央は確実に受かる、そう考えていました。そういう立ち位置と状況の中、本番を迎えました。

結果は、慶應残念、そして立教も中央も残念となりました。そして、ここなら通わせたいと考えていた中高一貫校に晴れて合格を頂けました。


次男クンにご縁のあったこの中高一貫校は「全て残念だったら、ここに通いながら早慶高校受験でリベンジを目指す」とご両親で考えている高校でした。

中高一貫校やマーチ附属校から高校受験を目指す

そらまるが塾高に通い出してから得た情報があります。この話も何度か真珠さんに話していました。

高校受験によって塾高へ入学した生徒の割合は、公立中学からの入学組より中高一貫校からの入学組のほうが圧倒的に多いということです。
そらまるの時代の割合は3対7くらいだと聞きました。


私の知る狭い狭い中だけでも、青学から数人、暁星から数人、玉川学園から1人など噂で耳に入っていましたが、まさか附属や進学校から来ている子のほうが公立組より多いなんて考えてもいませんでした。

後々知りましたが、そらまるの通う早稲アカ校舎にも、中高一貫校または附属校から高校受験のために通塾している子達がいたそうです。私はそらまるしか見ていなかったので全く知りませんでした。

このような情報を1度でも聞いたことのあるご家庭と全く知らないご家庭では、選択肢の幅に差が出るのではないでしょうか。
真珠さんもこの情報が頭の片隅にあったことで、進学校から高校受験をリベンジをさせることも選択肢の1つに持てていたのではないかと思います。


さて、話は戻ります。


次男クンは、4月から中高一貫校に通いながら早稲アカ高校受験コースに通い、慶應高校を目指すこととなりました。
この弟クンは中学受験の勉強だけをしてきた為、英語は一切やっていません。そこで、早稲アカからの単語帳を一生懸命覚えつつ、いざ、クラス分けテストを受けました。

結果は

開成国立クラス!!!

開成国立クラス資格基準点より20点もプラスで通過したそうです!

真珠さんは、中学受験でどうしても2番手以上のクラスに入れなかったこと、受験結果がMarchも残念だったことで「やっぱりこれがこの子の実力なのではないか」と、どこかこの思いから抜け出しきれてはいないままテストを送り出したそうです。


しかしそれは、井の中の蛙大海を知らず


逆の意味でのまさにこの最たるものですよね。中学受験という世の中でいえば少数も少数の中、しかもそこは天才がこぞって集まる濃~い濃度の井の中で「息子はこの程度だ」と大海を全く見ることなく大学受験を選択していく、そんなご家庭のどれほど多いことか。


真珠さんはこの結果に「ほんとなんだね…」と驚愕しています。


「どうしてもテレサさんの言う「中学受験組は高校受験組(大海)の中に入ればトップ層になる」という言葉が自分の子供には当てはめられなくて信じ切れてなかった。チャレンジしてみて本当に良かった!」


この真珠さんの言葉は、中学受験を終えた多くのお母さん達の想いに通ずるのではないでしょうか。


そして「もし、あのとき長男にも早稲アカで高校受験をチャレンジさせていたらどうなっていたかなとパパと話してる…たらればだけどね。中学受験組は、このことを知らない人で大半なのが事実!だからこそ、これからの人の参考になる為にブログで発信してほしい」と言われました。


もちろん、クラスのアップダウンとの戦いがまたここから始まります。本人の努力次第です。
でも、いま持つ莫大なる貯金を試してみる価値は、大いにあるのではないでしょうか。
※あくまでも個人の意見です。

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