子供は必ず成長する。ずっと同じではない。変化を遂げながら大人になる。
昔の人はよく言ったものだ。明けない夜はないのである。
しかし、昔の人は同時にこんな言葉も残した。一難去ってまた一難、と…。
「暴れん坊将軍」の次のステージは「地蔵」
毎度で申し訳ないが、11月、いまだ勉強はしないそらまるである。
タイトル通り、反抗のステージ上昇は、勤労感謝の3連休。ここからそらまるの反抗の仕方は、変化を遂げたのであった。
まず、この3連休のそらまるの行動をお伝えしよう。
ゲームして(テレビ見て)、地区センターにバスケや卓球をしに遊びに行って、帰宅して、ゲームして(テレビ見て)、寝る
これを3日間通した。
ワセアカとの個人的約束は「90分は必ず勉強し、あとは自由にしていい。メリハリだ!」であった。
しかし、初日からそらまるは破り倒していた。もちろん、私も何度も声はかけていた。しかし、声をかけるたび「90分勉強して、0時に寝ればいいんでしょ?余裕、大丈夫、分かってるから」と返ってくる。
そうか。分かってるのか。じゃあ、信じて待ってみよう。
しかし、待てど暮らせど勉強を開始しない。0時に寝る約束を考えると、勉強開始のタイムリミットは22時半である。
ゲームをしているそらまるに、22時から「ねえ、もうすぐ時間だけど大丈夫?」と声かけたが「大丈夫、あと15分ある」「あと5分ある」「あと1分ある」そして…虚しく22時半は過ぎていった。
ここからである。ここからが、ステージの上昇であった。このあとそらまるの取った行動は
ガン無視、であった。
そして、そのまま、私をガン無視しながらゲームを続けているのである。
もちろん、私はゲーム機もスマホも奪い取った。そしてまた、ここからである。ここからがステージ上昇パート2である。なんと、命の次に大事なゲーム機とスマホを奪われたそらまるの次にとった行動は!
心の底から呆れたような目で母を見て、そして無言で部屋に向かい、そして電気消して、寝た!!
いやいやいや、まだ22時半過ぎだ。せめて、90分という時間はきっちりは守れなかったとしても、机に向かい60分くらいは勉強する誠意をみせろ!と叫んでも、ベッドから起き上がることはなかった。
そして次の朝、再びステージ上昇パート3が起きたのだ。
全て没収されている状態であるにも関わらず、「返せ!」の攻撃がない!
今までのステージでは、自分が悪いくせに、とにかく返してもらうまでの間ずっと大騒ぎの大暴れの暴れん坊将軍であったから、こちらも戦闘態勢を整えながら起きていったのだが、なんにも言ってこないのである。
なにも言葉を発しない。ただ黙ってリビングにいる。無言、無抵抗なのだ。
それはまるで地蔵のように。
地蔵ステージは違った意味で手ごわい
地蔵と化したそらまるの取った行動はこうだ。
無言、無抵抗、そして、決して約束を守らない。
それが新たな反抗ステージのそらまるだった。これは静かであるが、非常に手ごわい!
今までは暴れん坊将軍で、うるさくて仕方なかったし戦いも激しかったが、まだ「守ろうとしても守れない!」「守らなきゃいけないけどゲームをやめられない!」という「約束を守る」ための大騒ぎで、本人もタイムリミットに対し、焦っていた。
しかし、地蔵ステージは「守れません、それがなにか?」という「約束を守るという焦りが消えた」状態となったのだ。
ゲームとスマホが無いのであれば、黙ってテレビを見る。今までゲームしていた時間が、テレビを見ている時間に変わっただけだった。テレビを切った。すると黙ってPCを開き、YouTubeを見始めた。PCを奪った。すると黙って部屋へ行き漫画を読み始めた。漫画を奪う。すると黙ってベッドに行き、眠った。
横で私がどんなに怒ろうが、脅しの言葉を述べようが、地蔵のうように無。
私の言葉や脅しにいちい反応し、反抗してギャーギャー騒いでいたそらまるはもういなかった。何も反応がない、無なのだ。
無反応というものは、こんなにも気が狂いそうになるほど腹が立つものなのだということを、母としてまた1つ、そらまるから学び(-_-)そして、ベッドで泣いた。
3日目にして口から出た言葉
この頃の母は、とにかく脅しでなんとかそらまるを勉強に向けさせようとしていた。褒めても、人参ぶら下げても、なにしても勉強しないそらまるには、もう母のカードには脅しという切り札しか残っていなかったのだ。言い訳であろうか…
しかし、この切り札も地蔵の前では無効である。反抗期の段階の中に「地蔵」というステージがあるのは、母へ対し「脅しで我が子の心は変えられないのだよ」という教えを与え、母として成長させるために設けられた時期なのではないだろうか。
この地蔵ステージから一切こちらの脅しは通用しなくなったことで、私は、そらまるが高校生になった頃には一切の脅しを言わなくなっている。脅しだけでなく条件付きの約束もだ。
〇〇したらしてあげる、〇〇しなかったらしてあげない
そらまるにはどちらも、なんの意味もなさない。言うだけ無駄の極みである。
この条件付きの怖いところは、〇〇をしなかったらしてあげないと言いながら、〇〇をするまで完全監視し、その間、脅したり責めたりしながら〇〇をするまで追い込むのだ。結局は、子供の選択肢には〇〇をする一択しかない状態なのだ。
親がこうなってしまうことを防ぐため、子供には反抗期があるのだと私は思っている。自分を守るため、そして親に気づきを与えるために。
私は、この地蔵ステージによって、脅すことの無意味さに気づけたので、大変辛かったが、大変良い学びの時期だったと思っている。
さて、3日目の夜、そらまる地蔵がついに口を開いた。
「最近、駿台模試、選抜テストで自習室ばっか行かされててすごい疲れてたから、こんな気分でやってもどうせ頭に入らない。集中できないのに勉強してる時間ほど無駄な時間ないから、それなら遊んでたほうがリフレッシュできるから勉強しなかった。おやすみー。あ、明日からはやりまーす。」
言い訳かと思われがちだが、そらまるはいちいち親や先生に言い訳するような子ではなく、机に向かって勉強してる風に見せることもなく、堂々と勉強しない子である。良い悪いは別として。
宿題をやらずに行ったときは、どんなに怖い先生にでも「やる気起きなくてやれませんでした…」と、もじもじしながら正直に言う子である。そらまるの口から出る言葉は常に本心で、嘘がないのだ。
確かに、そらまるの言うように、集中できないときに勉強しても頭に入らない。でも、早稲アカの言うように、メリハリを身に付けることを学ぶことが絶対に必要である。
そこが中1のそらまるには、まだまだな未熟な部分であることは、確かな事実であった。
何度も言うが、そらまるにこのメリハリが身に付いたのは、高3(実学年は大1)からであった。
先は、まだまだまだまだ、長いのだ。
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