【中3・12月】受験期回想⑨ここからは自分達のやり方で戦うと決意した日 - ポジノー勉〜ポジティブ・ノー勉~

【中3・12月】受験期回想⑨ここからは自分達のやり方で戦うと決意した日

中3

「そらまる君なら行けますよ」「私たちに任せて下さい」「とにかく選抜クラスに食らいついていることが大事!」と全力で早慶へ向かって尽力を尽くしてくださっていた早稲アカも、中3の10月あたりから、現段階までの模試やアドバンステストの平均を見ながら、ついに現実的な日程を見定め始める。

怠け癖を持つそらまるは、もう早慶1勝を目指すという船からは降ろされ、行けるMarchを1勝しましょうの船に乗るように誘導されたが、全く変更する意思の芽生えていなかった私は、12月あたま、相変わらず恩田先生に早慶1勝のためのそらまるの学習相談の連絡を入れた。

そして、この電話によって、今まで大変お世話になってきた早稲アカを頼りきることはもうできない、自分達で目指す方向に向けてオールを漕ぐ、孤独な戦いとなる決意をしたのであった。

テコ入れして来なかったわけではない

12月、ここに来てもいまだ生活習慣をまるで変えることのないそらまるに、私は悩み切っていた。

学校から帰宅後1時間YouTubeを見たあと、お風呂にお湯をため20分浸かり、そこからやっと早稲アカの宿題に手を付け始める。それも、音楽爆音の中、しかも歌いながら解いているのである。
私の気持ちは「学校から帰宅したら、そのまますぐ自習室へ行ってくれ」その一択であった。しかし、そらまるの行動を変えることは、私がどう足掻いてもできることではなかった。

私は、このそらまるの行動に対して、どうにか恩田先生の方で策を講じてほしいという、藁にもすがる思いで連絡をした。全滅に備えての進学校についての相談もしたかった。
そして、この相談の連絡によって、恩田先生との決別を決意することとなるわけだが、決別と言っても、恨みつらみからではなく、ここから先は本当に自分たちでなんとかしないといけないという覚悟が決まった瞬間であったということである。

以下、恩田先生から言われた言葉を載せる。

お母さん、自習室にはもちろん来るように言ってますよ

ただし、自習室に関しては、私達も他の授業があるのでずっと張り付いている訳には行きません。なので、来てるかどうかリアルタイムではチェックすることはできず、来ていたかどうかをあとで知るだけという形です。(自習室に入る際、名前を記入してから入室するため)

『学校から帰宅してから、家で勉強するのか、すぐに自習室に来て勉強するのか、先生たちはもうそこを管理できないから、どうするかは自分次第、自由だ。ただ、自習室でやらない限り、力は付かないぞ

と伝えています。これは、開成国立クラスと早慶上位クラスの子達には伝えてません、早慶下位クラスの子だから、そう伝えています
それをきちんと受け止めて、制服のまま来てる子もいます。そらまる君は、全く来ていません

そういうことですよ、お母さん
(ため息混じり)
そらまる君は、全く聞き入れません。

音楽を聴きながらしか勉強しないのも、もう変わりませんよ。(ため息混じり)
あと2か月で、彼の基本的な生活面を変えることは無理です。もう、そのまま行くしかないですよ


いまだに、アドバンステストで40点、確認テストで30点取るのは、回ってないんでしょうね。夏以降のものが理解不足なんでしょう
お母さん…これらのそらまる君に関しては、テコ入れしてこなかった訳ではありません。ずっと彼には言い続けて来ました。

必勝の確認プリントと解答なども全て渡して、自習でできるようにしているんですが、そこを自習の中で出来ていないのでしょうね。それをやっていれば、アドバンステストで40点なんて取りませんから

もし、どうしても1人で回せないなら、早稲アカ個別に行ってその部分をお願いするとかですかね…。

まあ、そらまる君は嫌がるでしょうね。


もう、そこには、夏前までの「私がなんとかしてみせます。自習室には私が呼びます」という言葉は、一切出てこなかった。

決意

そうか。

恩田先生は、言うだけのことは言い尽くし、やれるだけのことはもうやり尽くしてくださったのだ。それでも、そらまるは変わることはなく、あと2か月でそらまるを根っこから変えることは到底無理だと判断されたのだ。
現段階でこんなテスト結果しか出せないそらまるには、Marchすら厳しい、とにかく行けるMarchに行けたら、そらまるには万々歳な結果なのだと

まさにその通りだ。残り2か月ともなれば、そらまるの意識が変わらない限り、もう周りには何もできることはないのである。もう、十分すぎる程お世話になった。

あとは、本人の意識が変わるのみ。本人のやる気のみ。

ここから先、早慶を目指すにあたり、早稲アカを頼る道は絶たれたと私は判断した。
しかし、私だけは最後までそらまるをサポートする。
なぜなら、どんなに目に見えるやる気と行動は見えなくても、そらまる自身の口から「受けない」という言葉は、まだ出ていないからである
そらまるが白旗を上げない限り、母である私だけは、最後の最後までそらまるの今にも沈みそうな小さな舟から降りるつもりはないからである


そうと決まれば、早稲アカに遠慮などしている暇はない。今までは、早稲アカの空気というものを読んで言いづらかったことを、私は恩田先生にしっかり伝えた。

今行けるMarchではなく、大学受験で再チャレンジ

「恩田先生、最後にもう1つよろしいでしょうか?〇〇高校についてです。(中堅私立進学校)早慶下位クラスからの合格率はどの程度でしょうか?」

うちの校舎の早慶下位クラス生で落ちた子はいませんが、全体では、落ちた子もいると思います。なにしろ、〇〇高校の3回目の募集人数は30名程度ですからね。
過去問対策をしっかりやって、受けたいところですね。


「うちも3回目は受けようと考えていますが、やはり募集人数が少ないことが心配なので、まずは2回目で受けようかと考えていまして。」

そこで、恩田先生に一瞬の沈黙が走り、その後、呆れたように不気味に笑った。

フッ…2回目って…12日ですよ?

「はい。そうなります。でもやはり、うちは△△高校は(そらまるが1番受かりやすいMarch)通うつもりがないので、12日は通う意思のある〇〇高校を受けたいと考えています。」

そうですか。まあ、それは確かに、2回目のほうが受かりやすいですが、そうなると
そもそもの話になりますよ?


「そもそもの話?とは?」

クラスを変更するということです
早慶下位クラスでは、〇〇高校の内容はやりません。〇〇高校はレギュラークラスが目指す高校であるので、そちらのクラスのほうが授業内容としても、〇〇高校の対策をしっかりやりますから



恩田先生は、オブラートに包んでクラス変更という言葉を使ったが「選抜クラスからレギュラークラスへ下げますか?」ということである。
こんなにも現実が全く見えなくなっている狂った母(と思われたと推測)今あなたが選択しようとしていることは、こういうことなんですよ?理解してますか?と目を覚まさせるための発言である。

選抜生が、Marchの入試日を中堅私立進学校に充てるなどということは、早稲アカにとってはここまであり得ないことなのである。

併願優遇校またはお約束校を、内申の書類審査のみで一般入試なしで行ける高校を勧め、そのために最低限の内申を取っておくよう3年間言い続けるのも、早慶Marchの入試日を1日でも削ることのないようにするためである。チャンスを1つでも減らさないためなのである。

そらまるは、内申が酷くこれに漏れたため、お約束を頂いた高校の一般入試を受けに行かねばならず、現段階ですら、書類のみで行ける子達よりもチャンスが1日少ないというのに、更に大切な12日に中堅私立校を受けるというのであるから、これには恩田先生も不気味に笑うのは当然であろう。

このお母さんは何を言っちゃってるんだ?この3年間、なんのためにそらまる君が頑張って来たと思ってるんだ?この狂った母親を止めねば、そらまる君の未来が危うい!」という強い想いからなのである。

そして、ここにもう1つ。
恩田先生がなぜ、ここまでしてそらまるに「今行けるMarch」を強く勧めるのか、それには恩田先生の長年の経験による理由があった。

勉強したくないタイプの子への恩田先生の想い

恩田先生は、保護者会の中で何度か話されたことがある。

恩田先生は、早稲アカに来る前、東大を目指す生徒だけの通うある塾で講師を務められていた。
そこに通う高校生たちは、学習意欲が高く、授業の内容の復習など言われなくても当たり前、そこから派生する事柄にまで興味を抱き、自ら調べていることが普通であったそうだ。

そこで、恩田先生は、「この子たちは自分がいなくても大丈夫だ。自分は、勉強が苦手だったり、学習意欲の低い子供達をサポートし、自分の最大限の力で行ける高校をつかみ取らせてあげたい」と考え、早稲アカの門を叩き、早慶下位クラスとレギュラー下位クラスの指導をさせてほしいと志願したのだそうだ。

そんな恩田先生が、たくさんの受験生をみてきた経験の中で、早慶下位クラスの保護者へ向けて話す言葉がこれだった。

勉強したくないタイプの子には、進学校から早慶大を目指すのは、まず厳しい。
自ら勉強机に向かうようなタイプでなければ、高校でMarchに入ることをお勧めします。

Marchは決してレベルが低くなどない!
早稲アカに通うと、その辺を勘違いされがちです。これは、我々のほうにも責任はありますが…。

子供達が本気で早慶を目指しても、力足りずだったり、運だったり、残念な結果になることはある。
しかし、毎年子供達は「3年間、必死で早慶を目指して学んだからこそMarchに入れました!」と最後は自信に満ち溢れた顔です。

我々は、傍で見ているから分かります。自慢できるほど、子供達は過酷な勉強を頑張っています。
どうか、お父さん、お母さんは、自慢のお子さんを立派だと迎えてあげてください。


だからこそ、そらまるに「今行けるMarch」を強く勧めてくるのだ。なぜなら、そらまるは、自ら勉強机に向かうタイプの真逆にいる「誰に言われても勉強机に向かわない、ゲームばかりするタイプ」の最たるものだからである。

勉強したくないタイプの子への母としての想い

しかし、私はそうとは思えないのである。自分がこんなにも頑固な性分であることを、私はこの時知った。

今、中学生の今、勉強机に向かわない子は、一生、絶対変わらずそのままなのか?
もちろん、そうかもしれない。そのまま、大学受験を迎え、Marchにも届かず、日東駒専にも危うくなっているかもしれない。そうなる可能性も、十分ある。

そのとき「あーあ、あの時恩田先生の言ったとおり、△△高校に行っておけば、March大学生となれたのになあ」と後悔する場合もあるだろう。

しかし、私は、その後悔よりも、チャレンジしなかった後悔のほうが、絶対嫌なのだ。

高校受験で、回避しないで受けていたらどうなっていたかな
高校受験が不合格でも、大学受験で本気で向き合えていたらどうなっていたかな

もし、この後悔の言葉をそらまるの口から聞くたびに「大学受験はすごく厳しい戦いなんだから、そらまるにはまず無理だったはずだよ」と、無理だった説を一生言い続けるのは嫌なのである。
だったら、本人のやりたいようにやらせ、当たって砕けたにしても本人が納得すれば、その後の人生にまた別の新たな目標を持って生きていくのではないだろうか、と思うのである。

子供が、その後の3年間でどう成長するかなんて、親にも恩田先生にも学校の先生にも、誰にも予想などつかない、と思うのである。ここが、私と恩田先生の考え方の大きな違いなのである。


この選択は、人それぞれの持つ性格に大きく関係するのであろう。先の先を考えて決断するタイプと、とりあえずやってみるタイプだ。私は後者の人間だから、大胆な選択をしがちである。
それは、恩田節で言えば、博打ということなのかもしれない。


しかし、私は、どんな結果にもそらまるを責めない、そらまるを全力で応援するという覚悟は常に持っている。それがあるから、私は私自身が、そらまるを応援することを認めているのである。

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