[中3・1月】受験期回想⑭23時の受験大合戦 - ポジノー勉〜ポジティブ・ノー勉~

[中3・1月】受験期回想⑭23時の受験大合戦

中3

前回の記事でお伝えしていなかった部分がある。それは、話せば非常に長くなる話であるため一旦省き、こうして1つの記事にまとめようと考えたからである。

そらまるが家で解いた過去問をビリビリに破ったあと、結局は恩田先生がそらまるに自習室で過去問を解かせてくださったその夜、我が家史上最大、シンクの大合戦母VS恩田先生とスナフキンパパの戦いが繰り広げられたのである。

いつも1番近くで見ているのは母である

そらまるは、まだまだ甘い点も多々ありつつも、毎日朝から晩まで伴走している母には成長が見て取れていた。

自習時間は4時間となり、言われなくても16時になれば黙って準備して早稲アカへ行く。そらまるだけではない。世の受験生は、皆すごい。

15歳、こんなに必死で志望校のために頑張っているって、それだけでもう本当にすごい。

ゲームや映画を観にいくような楽しいことをするために行くわけではない。
子供たちは、勉強をしに、面接の練習をしに、苦しくても追い詰められていても、逃げ出さずに塾へ通い続けているのだ。それがなに1つとして無駄なわけはない。

私も最近、そらまるって凄いなと思うようになった。もちろん、まだまだ甘い。でも、止めずに受験勉強を続けているではないか。それだけで、本当に凄いなと最近目頭が熱くなるのだ。

そんな姿を1番知っているのは母だ。1番我が子の頑張りを知っているのは、パパでも先生でもなく母なのだ。だって、いつも1番近くで見ているのは母なのだから。

そらまるはもう、勉強しなさい!とか、そろそろ塾に行く準備しなさい!など言われなくても自らやるようになるまでに成長していたのだ。母だけはそれを知っていたし認めていたのだ。


しかし、相変わらず戻ってくる過去問は冴えないし、恩田先生からもこの日、〇〇高校(March)と国学院の過去問を解き直しまでやってくるよう言われ「そらまる君は併願校には見向きもしない、早慶の過去問を高得点で取れる子なら余裕でとれますが、でもそらまる君はそうじゃないですよね?いい加減併願校の対策に取り組まないと!」と相変わらずのダメ出しを受けたわけである。


この夜、私は凹んでいた。心が限界に近かった。

そうかもしれない。
変わらない部分もまだまだある。
興味あることばかりにしか目が行かず、全体を見て器用にそつなくこなせない。
でも私は、変わった部分もすごく感じるのだ。
普段ポーカーフェイスのそらまるから、そんな微妙な変化を読み取ってほしい
なんて、先生に言うほうがおこがましいのは分かっている。
そもそも、我が子の微妙な変化に気づけるのはやっぱり目に入れても痛くない、無償の愛を注いでいる母だからこそなのだ。

私は、過去問をビリビリに破いておきながらも、塾には黙々と出かけて行ったそらまるを偉いなと思っていた。そして自習室で過去問を解いてきたというそらまるに「お疲れさん!1日で4回も過去問解くことになって大変だったねー」と笑いながら労い、そらまるは夕飯を食べ終えると機嫌よく、2時間という長いお風呂の旅へと向かって行った。

そこで私が洗い物に取り掛かり始めたとき、スナフキンパパが帰宅した。私はキッチンから、恩田先生に言われた本日のダメ出しをスナフキンパパに伝えると、即座にこう答えが返ってきた。

そりゃあ、そうだよ

堰き止めていた母の想いがついに溢れ大洪水を巻き起こす

スナフキンパパは、こう続けた。

駿台や他でも、早慶合格率を見てごらんよ。圏外だよ?
奇跡で受かるなんて、そんな甘いものじゃないから、だから恩田先生は言ってるんだよ。

今まで何百何千人という生徒を見てきたプロが、そらまるを見てこれは厳しいなと思うからこそ、Marchや併願校に目を向けるように言ってるわけだし。

それにさあ、本気で行きたい気持ちがある子が、お風呂に2時間なんて入らないよ。お風呂から出た後もアニメ観てのんびりしてるし。
本気なら、寝る前にも勉強するはずだよ。俺は受験の時そうだったよ。

まあ、行きたい気持ちが薄いんだよ。
先生も3年間言い聞かせても、ついにやる気にならないから、もう時間はないし早慶は諦めて、そらまるでも受かりそうなMarch〇〇高校になんとか引っかからせる方向にチェンジしたんだよ。

テレサはさ、恩田先生の言うことと逆なことしてるけどさ
(恩田先生が塾高の対策はもうしない方向なので、家庭教師に塾高の数学対策をお願いしていること)
二兎追うものは一兎をも得ずになるよ。

俺は、恩田先生の言う通り、家庭教師の先生には早大学院対策のみをお願いするべきだと思うよ



私は、スナフキンパパの言葉を黙って聞いていたが、目から涙が溢れ出し、ボタボタとシンクに落ちた。


なんなんだよ…

どいつもこいつも
そらまるを否定ばっかしやがって


ほんっとに
いっつもそらまるに
ダメ出しばっかだな

今、崖っぷちのそらまるに必要なのは
ダメ出しや回避へのオンパレードじゃなく
寄り添って応援することじゃないのか?オイ?


ずっと孤独な応援団長として1人エールを送り続けていた私の中の堰き止めていた感情が限界に達し、胸の中のカウントと共に大洪水となってあふれ出した。3.2.1…


ほんっとに…
お前ら、どいつもこいつも…

ふざけんなよ!!!



突然、シンクを思いきりグーでバーンと叩き私は腹の底から叫んだ。
「なんだよ!いきなり!お前らって誰だよ!」と驚くスナフキンパパに


お前と恩田先生だよ!!


と更に大絶叫した。(恩田先生、ごめんなさい…)


なんだと?
行きたい気持ちが薄いだと?


そらまらはな
言葉に発しないタイプなだけなんだよ!
私にはな


行きたい気持ちしか
見えねーわ!!



うわあああああ←大号泣


そらまるが頑張ってないだと?

ふざけるなーーー!!!
めちゃくちゃ頑張っとるわ!!!


朝出て行って、深夜に返ってくるアナタは日中のそらまるを見てませんよね?
顔合わせたって、そらまるとアナタは一切会話してませんよね?


恩田先生だって
授業の時しか顔合わせませんし?

それなのにさあ

口から出る言葉は
いっつもいっつも
ダメだしばっかだな?

頑張ってない?やる気が見えない?
そらまる君は変わらないだと???


お前らに何が分かるか!!!

行きたいと言ってんだよ!
なんで応援してやらないんだよ!
まだ1か月弱ある中で
なんで最後の対策もせず

諦めろなんて言うんだよ!!!

二兎追うものは一兎をも得ず?

一兎を真剣に追ってる者の襟足掴んで
引き留めてんじゃねーよ!!!



分かってるよ、届いてないのは

だけど
私は、応援してあげたい!

恩田先生からの援護はもう
受けられないのは致し方ないと承知したよ!
それは、生徒を路頭に迷わせたくない塾ゴコロだと

こちらも理解してんだわ!

だからこそ
そらまるを応援できるのは
もう親だけだろーが!!!

私だって
実はずーっと不安だよ?
学院と言われてるのに
勝手に塾高の対策進めて
私は間違ったことしてるのかもしれないと
不安で胃が痛くなるんだよ!


だけど
誰も助けてくれないなら
私がやるしかない!

やれるだけのサポートはして
それでダメだったら

そらまるも私も
一生後悔しないで済む!!!


パパはさ
受験に一切ノータッチで
ここまで来たんだからさ
せめて

「頑張れ!まだやれることはあるぞ!
最後まで諦めるなよ!パパも応援してるからな!」

って、応援だけでいいから
してあげられないかな!?



私は、大号泣しながら、髪を振り乱して、涙と鼻水でぐっちゃぐちゃで、その勢いが凄すぎてスナフキンパパは黙っていた。深夜23時過ぎの大合戦である。
お風呂からは「地球は回る~~君を乗せて~~」と、そらまるのまだ声変わりのしていない高温ボイスの綺麗な歌声が聞こえていた。(天空の城ラピュタ)

あとで痛みに気づいた拳は、次の日には赤く腫れあがっていた。

私が最後まで支える

家庭教師の早田先生は、塾高の過去問の解き直しを丁寧に行ってくれる。やはり、一人で解き直しをするより遥かに質が高い解き直しになっていた。

一人で解き直しを丁寧にできるか否か、ここは大きな課題である。そらまるのような雑な子は、精神年齢や乗ってる車(四柱推命風)など、あらゆることが相まって、ここがとにかく苦手である。
もし理解する力という武器は持っていたとしても、この部分ができないと受験は厳しい。

誰もが得意不得意があり、苦手な部分は誰かに助けてもらえばいい。「一人では何もできない人間になる」などという世の風潮など心配はいらない。別に今できなくても、大人になればできるようになっているものだ。自分に置き換えて考えてみたら、私は学生時代は多くの人に甘えてきたが、社会人となってから身を持って厳しさを知り、覚えてきたもののほうが遥かに多い。
それでも、いまだに出来ていない部分など山ほどあるが、それすら当たり前である、人間だもの。


私は、丁寧な解き直しという部分を第一に早田先生にお願いした。早稲アカからのテストや過去問を持ち帰ってきたらすぐに早田先生に画像を送り、早田先生はそれを見て次回そらまるにやらせるべき必要な問題だけを選んできて下さった。
そんなサポーターに徹する私に早田先生は「お母さんとそらまる君、二人三脚で同じ目標に向かっていて、なんかいいですね♪私も頑張ります!」と明るい言葉をかけて下さった。久しぶりに誰かに認めてもらえて嬉しかった。


そして、世紀の大合戦の次の日、〇〇高校(March)95点と国学院100点という結果を恩田先生から告げられたわけだが、まさにそうなのだ。
恩田先生の言うことが100%正しいとは限らないのだと、私は一人実感した。
早慶の過去問が取れてないのだから、併願校だって余裕なわけがないだろうという恩田先生のそらまるへの読みはハズれたのだ。

もちろん、この年代がたまたま解けたのでは?と言われたらそれまでだが、そらまるの感想としては「早慶の数学がどれだけ桁違いにムズイか分かった」であった。
であれば、やはりもう、対策すべき標的はそちらだ。そらまるよ、私が最後まで君を支えるからなと決意を新たにした。


そしてついにその時がきた。
ある日、迎えに行った車の中でそらまるが私にこう伝えてきたのだ。

ママ…僕、もしかして塾高不合格になるかも…

私は、この言葉を待っていた。
やっと、やっと、やっと
自分の立ち位置を、自らが理解したのだ。忘れもしない、1月20日のことであった。


やっときた。私はこの日を、ずっとずっとずーーーっと待っていたのである。


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