慶應義塾高校の合格をすぐに早稲アカに伝えようとすると、そらまるから待ったが入った。「すぐに連絡したら張り切ってるように思われるから、まだしなくていい。」と言うのだ。
そらまるのオッケーの出たのは発表から30分後、そこから電話を入れた。
電話には英語担当講師が出た。周りのシーンとしていた様子からして、合否の連絡ラッシュはすでにひと段落終えているようであった。
「慶應義塾高校、合格しました」と告げると、英語の先生が「合格!!??」と叫び、周りからうおーーー!!という先生たちの叫び声、恩田先生の「そらまるーー!!!やったあああ!!!」という悲鳴のような声が聞こえてきた。
英語の先生は大興奮で息も荒く、そらまるにおめでとうと言い「そうかあ・・頑張ったなー!恩田先生に感謝しましょう。散々怒ってくれた国語先生に感謝しましょう。色々あったけど、でも第一は君の努力で勝ち取ったので胸を張ってください!」
そらまるは「ありがとうございます」とだけ答えていた。
英語の先生がそらまるに話してる間、後ろでは恩田先生の「ハマったねー」「やったね、そらまる!」など喜びと安堵の声がずっと聞こえてきており、とにかく講師たちは予想外の合格に大興奮の様子であった。
電話内容をスマホで録音していたため、私はこのあとも何度もこの録音を聴き返しては幸せに浸った。
しかし、この日からそらまるは「僕、高校ではもう絶対勉強しないから」宣言をし、宣言通り一切勉強せず、朝から晩までゲームで暴言を吐く生活に突入したため、私の喜びは本当に束の間(1日)でしかなく、すぐに新たな地獄の日々への幕開けであった。
合格を掴み、今から高校への入学に胸を弾ませ、親子で入学手続きに向かい、最高の気分で春休みを過ごし、入学準備などウキウキでしているであろう世の通常通りにはいかないのがそらまるである。
全てにおいて型どおりには進まぬそらまるは、高校の話など一切せず、入学手続きも「それって僕が絶対行く必要あるもの?親が行けばいいんでしょ?」と拒否し、入学準備は「なんもいらん、中学で使ってたカバンと文房具でいい。」と言い、制服採寸すらめんどくさがりギリギリまで行かなかった。
合格を得てこんなにすぐに暗い話に突入するブログは、高校受験ブログ界隈初ではないだろうか?(笑)
今となれば、笑い話であるが、この当時私は春休み中ずっと寝室に引きこもり、そらまるのゲームへの暴言が聞こえぬように防音用のイヤホンをAmazonで購入し、泣きながら耳をふさいでいた辛い辛い毎日であった。
型どおりにいかない勝ち方
早慶Marchの発表ラッシュを終える頃、嫌がるそらまるを無理矢理校舎へお礼に向かわせ(この頃はまだなんとか私の指示が通っていた最後の時期である)私は別で、仕事から帰宅する途中にお菓子を持参しご挨拶に向かった。
事務所にいた先生たちにご挨拶をしていると、どなたかが恩田先生を呼びに行ってくださり、恩田先生が満面の笑みで降りて来てくださった。そして個室に通され、20分ほどお話をした。
「おめでとうございます!そらまる君、やりましたね!
立教新座の合格という驚きの快挙から、ついに慶應義塾高校までも合格を掴み、そしてなぜか早大学院は補欠にもならず不合格という、最後までそらまる君は型にハマらない勝ち方をしましたね。
本当に行きたい高校にしか集中力を発揮しないそらまる君らしい勝ち方でした。
そらまる君は、本当に型にはめることができない子なので、今後もお母さんは悩むことが多くあるかもしれませんが、面白いじゃないですか!僕はそらまる君が大好きです。自由に好きなようにやらせましょう!
そらまる君は、私の記憶に残る生徒であるのは間違いありません。」
そもそも、型にはまらない子とはなにか?
大多数の子とは違う意識を持ち、行動を取る子である。大人の思うようには絶対進まない子である。
大多数の子への声掛けと同じ声掛けをしたところで、同じ効果は全く期待できない。
型にはまらない子であれば、その子だけに向けた声掛けをし、その子独自の行動を認め、その子の目の色の変わる時期をただ待つ。
親に必要なことは、自分の人生で得てきた型にはまった認識などは捨てさることである。
よそは見なくていい、我が子だけ見ていたらいいのである。
受験期回想はこれにて終了となります。
長きに渡りご愛読頂いた皆様に感謝しております。
ありがとうございました。
受験生を持つ保護者の皆様。
本番当日は、体調万全で実力を出し切ってくること、それだけでもう100点、大拍手です。
あとは、人事を尽くして天命を待つのみです。
残りの日々、お子様のメンタルを整えることを第一に!
心より応援しています!
公式LINEやってます。
友だち追加よろしくお願いします(^^)/
↓ ↓ ↓
